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はまりもの ― ドラマ『重版出来』

去年まで個人的にはかなりの密度で突っ走ってきたので、
2016年は種まきをしつつ少しのんびりと構想を練っています。
なかなか触れられなかった小説や映画、コミックなどにも手を伸ばしつつ。

今期のドラマではまっているのは何と言っても『重版出来』。
大好きな原作の空気感がそのまま映像になっていて、
役者さんも演技のうまい方ばかりで毎回引き込まれてます。
このドラマの主人公はもちろん新人編集者の黒沢心ちゃんだけど、
その他の編集者、営業、漫画家、アシスタント、装丁家、書店員……。
誰一人欠けても漫画は生まれないということがよくわかる。
それぞれの立場の悩みがあり、乗り越えようとする熱意があり、
時には諦めるという大きな決断をし……。
その一人一人の物語に、作品づくりに携わる一員としてはぐっときます。

特に、ムロツヨシさん演じる沼田さんの話は本当に泣けました。
大物漫画家のアシスタントを10年もしながらなかなか芽が出ず、
忙しさを逃げ道に鬱々暮らしていたけど、天才の新人に嫉妬をぶつけてしまう。
その気持ちがわかりすぎて、他人事じゃない。
しかも、その天才の新人だけが自分の作品の良さを理解して泣いてくれるとは。
それで満足して漫画の道をきっぱり諦めるというのが、
ある意味とても潔くて、でもとても切ないところだと思う。
自分なら強欲だから、何度でも嬉しい瞬間は味わいたいなあ(笑)
きっと、何年でもしがみついているだろうなあ。
……などと、自分に置き換えて思いを巡らせてしまいました。

さて、わたしも生み出すサイクルに入らなければ。
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今夜から!

ドラマ『ろくでなしBLUES』が放送されます。
(関東日テレ系列)
初回は25:05~25:35。
以後は24:59~です。

このドラマに、脚本協力として参加しております。
スタッフの皆さんは私以外、全員男性。
当然、めちゃくちゃ原作が好きだという方ばかり!
映像化にあたってはそれぞれに熱い思いがあり、
とてもエキサイティングな現場でした。
どんな映像になっているのか、すごく楽しみです。

折しも、このドラマのプロジェクトが本格化した時に
あの大きな地震に襲われました。
余震が相次ぐ中で、必死で気持ちを立て直して
暗い部屋の中でノートパソコンにバッテリーを繋いで
プロットを打ち込んだこと。
ドラマが放送される頃には事態が落ち着きますようにと
気持ちを奮い立たせたこと。
今でも心の中に色濃く残っています。

残念ながらまだまだ被災地の状況は厳しく、
原発も収束には至っていないけれど、
観た方が少しでも笑って、元気になってもらえるような
ドラマになっているといいなと思います。

私のクレジットが出るのは後半の回なのですが、
ぜひぜひ一話から観ていただきたいです!
気が向いた方は、是非どうぞ。

Mother

久しぶりにどっぷりはまってました。

Mother。

毎回、とにかく画面に釘付けだった。

画面をじっと観てないと完全に理解できないような作り。

説明させすぎない台詞。

そして、ハッピー過ぎない、ハッピーエンド。



ラストでもし

「奈緒と幼い継美が一緒に暮らせました」

なんていう締め方だったら、興ざめになるところだった。

そうじゃなくて、奈緒が遠くからちゃんと見守って

精一杯の愛を継美に伝えるというのがね。

継美は、以前の奈緒のように

「親に捨てられた」とは思わずに

あのまんま、賢く、素直に育つんだろうな。

(もっとも、その奈緒の「親に捨てられた」も

途方もない思い違いだったのがまた、泣ける)

奈緒や継美を精一杯守る葉菜も

鈴原家も、みんな素敵だったな。



とにかく、いちいちみんな良かった。

脚本・演出・俳優・音楽。

素晴らしいチームワーク。



好きで観てるドラマはいろいろあるけど

こんなに毎週が楽しみで仕方なかったのは

あの、2004年の夏以来かも。

あの時は水曜10時(ラストプレゼント)と

金曜10時(世界の中心で、愛をさけぶ)が

毎週待ちきれなかった。

終わった瞬間、観る側じゃなく作る側に行きたくなって

シナリオセンターの門を叩いたんだっけ。

今回も、「こんなドラマ作りたい!」って

うずうずさせられました。

いつかこんなチームの一員になれるように

私も、自分のことをがんばろう。


いまさら

今期のドラマもぽつぽつ観始めてますが(遅っ)

ツタヤディスカスで借りている昔のドラマたちに

改めて、はまってみたりして。



ひとつは『CSI:科学捜査班』。

無駄のない人物配置に、密度の濃さに、

初っ端から身内をおしげもなく殺してしまう(?)展開!

やっぱり凄いなあ、と改めて感嘆しました。

アメドラ、これまで全然観てこなかったけど

にわかに気になりだしてます。

『デクスター』も面白そうやけど、怖いのかなあ。

(血やホラーがとことん苦手な、ヘタレです…)

もし観た人がいたら、感想聞かせてください。



もうひとつは、『パンドラ』。

WOWOWでは既に第二弾が始まっているというのに

いまさらな話ではありますが。

これもね、面白い!!

怪しい人がいっぱい出てきて展開も早いし

「がんの特効薬があったら?」というテーマ性も

すごく魅力的。



さあ、自分も自分の物語を書かねば。

ちと風邪気味ですが、早いとこ治して頑張るぞー。


またまたお手伝い

…で、とあるドラマのエキストラをしてきました。



以前、『H2』というドラマでエキストラをしたことがあるけど

その時は”甲子園球場の観客席を埋める客”の役だったので

堤監督や役者さんがいらっしゃるグラウンドは遥か遠く

あまり現場の雰囲気は間近に感じられなかった覚えがあります。

もちろん、スタッフさんの大変さや

役者さんの一球入魂な演技は

遠目からでもしっかり拝みましたが。



しかし!

今回は、その時よりも現場の空気がよくわかった!!

もちろん、自分たちも演技しながらなので

ひとつひとつのシーンをじっと観察することは出来ないけど

俳優さんってスゴイ!

撮影用のセットを崩して次の体勢に整えるまで

シーンとシーンの間に間が空くのに

その間、集中力を絶やさず

前と同じ、いや、それ以上のテンションを作ったり。

微妙なニュアンスのやり直しがあっても

即座に応えられたり。

見ていてとっても気持ちが良かった。

監督さんやスタッフさんたちの目配りも細やかです。

いいものを作り上げたい、っていう気持ちが

ひしひしと伝わってきました。



中でも、”現場でシナリオは動く”と実感したこと。

テストで動きを合わせてみると、どうにもまとまらないので

監督さんがシナリオにはない俳優さんの動きをつけていく。

そこで、ベテランの俳優さんが

「こいつだったら、こういう風にしないと思うんだけどなあ」と

キャラを踏まえた意見を出して

また、芝居が動いていく。



何気ないワンシーンの出来事だけど

俳優さんはそこまでシナリオを読み込んでいるワケで

ちゃんと自分の中で解釈を持ってらっしゃるんだな…と

目の当たりにして、かなり感動しました。



まさに、ドラマの現場って

プロが力を合わせる集団、

”チーム”なんだなあ。



私も早くその一員になりたいです。

そのあかつきには、ほんまに下手なものは書けない…(笑)

良い台詞、良いシーン磨きをしなきゃ!って

改めて思わされました。



ドラマは今週土曜21時から日本テレビ系列で

『左目探偵EYE』!

是非、ご覧ください♪